北陸新幹線特集

2015年3月14日、新幹線が富山/金沢まで開通します。近日開業予定の北陸新幹線をご紹介。

開通するルート

開通ルート

北陸新幹線は、長野新幹線の長野駅から先に延伸する形になります。長野県から新潟県、富山県を経て石川県に達する、長野駅~金沢駅間の228.1kmが今回の開通区間です。東京~金沢間を最短で2時間28分、東京~富山間を最短で2時間8分で結びます。

飯山駅、上越妙高駅、糸魚川駅、黒部宇奈月温泉駅、富山駅、新高岡駅にも新幹線の駅が開設されます。このうち、黒部宇奈月温泉と新高岡は今回新しくできる駅、上越妙高は信越本線の脇野田駅を移設して名称を変更します。その他の駅は既存の駅に新幹線ホームが増設されます。今回の開通と同時に、東京駅~長野駅間の路線名称も長野新幹線から北陸新幹線に変更となります。

停車駅と時刻表

停車する駅 時刻表NEW かがやき はくたか はくたか つるぎ あさま
東京 停車 停車 停車
上野 一部通過 停車 停車
大宮 停車 停車 停車
熊谷 一部通過
本庄早稲田 一部通過
高崎 一部通過 停車
安中榛名 一部通過 一部通過
軽井沢 一部通過 停車
佐久平 一部通過 停車
上田 一部通過 停車
長野 停車 停車 停車 停車
飯山 一部通過 停車
上越妙高 新駅 停車 停車
糸魚川 停車 停車
黒部宇奈月温泉 新駅 停車 停車
富山 停車 停車 停車 停車
新高岡 新駅 停車 停車 停車
金沢 停車 停車 停車 停車
凡例 金沢~東京間
(速達タイプ)
10 往復
金沢~東京間
(停車タイプ)
14 往復
金沢~長野間
(停車タイプ)
1 往復
金沢~富山間
(シャトルタイプ)
18 往復
長野~東京間
16 往復

主な区間の運賃・料金

  • ※金額は運賃・料金の総額を表示しております
  • ※指定席価格は通常期の金額を表示しております
区間 乗換案内NEW 普通席 自由席 普通席 指定席 グリーン車 グランクラス
東京 - 富山 乗換案内 12,210 円 12,730 円 17,360 円 25,580 円
東京 - 金沢 乗換案内 13,600 円 14,120 円 18,750 円 26,970 円
上野 - 富山 乗換案内 12,000 円 12,520 円 17,150 円 25,370 円
上野 - 金沢 乗換案内 13,390 円 13,910 円 18,548 円 26,760 円
大宮 - 富山 乗換案内 11,780 円 12,300 円 16,930 円 25,150 円
大宮 - 金沢 乗換案内 13,070 円 13,590 円 18,220 円 26,440 円
高崎 - 富山 乗換案内 9,850 円 10,370 円 13,970 円 22,190 円
高崎 - 金沢 乗換案内 11,460 円 11,980 円 15,580 円 23,800 円
長野 - 富山 乗換案内 6,580 円 7,100 円 9,670 円 17,890 円
長野 - 金沢 乗換案内 8,440 円 8,960 円 11,530 円 19,750 円

東京~金沢間の所要時間比較

北陸新幹線
約2時間30分 ※かがやき利用時
飛行機
約3時間 ※羽田空港~小松空港
在来線特急
約4時間  ※上越新幹線~在来線特急
高速バス
約8時間30分 ※「ドリーム金沢」利用時

東京から金沢に鉄道で向かうには、上越新幹線で越後湯沢駅に向かい、特急はくたかに乗り換えるルートで約4時間かかります。

新幹線が開通すると、「かがやき」で約2時間30分、「はくたか」でも約3時間で到着し、1時間以上も所要時間が短縮されます。

東京駅から新幹線で2時間30分程度で到着する駅としては、東海道新幹線なら新大阪(東京から約550km)、東北新幹線なら盛岡(東京から約535km)あたりになります。東京から金沢まで新幹線で約450km。今まで距離の割には遠かった北陸地方が、ぐっと近くなります。

飛行機利用のルートでは、羽田~小松便を利用すると東京~羽田空港と小松空港~金沢の移動時間/乗継時間を含めて、約3時間かかります。

ちなみに、東京~金沢では高速バスも運行されていますが、約8時間30分ほどかかります。

運賃・料金比較

  • 高速バス 4080~8050円
  • 在来線特急 13050円
  • 北陸新幹線 14120円
  • 飛行機 26380円

費用で比較してみました。やはり高速バスが最も安いです。閑散期の平日では5,000円以下で行ける便もあるようです(座席は4列タイプ)。

新幹線が開通することで値段は上がってしまいますが、その差額は1,070円程度です。所要時間が1時間以上短縮されるのに比べると、ほぼ値段は変わらないといえます。この理由は、北陸新幹線は10kmほど距離が短くなっていることと、在来線の特急はくたかが通る路線に北越急行という別の鉄道会社も通るため、今も比較的割高だったためです。

飛行機は普通運賃で比較していますので、最も高くなっています(東京~羽田空港のJR+モノレールの運賃(650円)と小松空港~金沢の空港連絡バスの運賃(1,300円)も含めています)。飛行機の場合は早期購入すると席数/日付限定で割引もありますので、条件によっては新幹線より安くなることもあります。(詳しくは運行している航空会社のホームページなどでご確認ください)

ダイヤについて

発表されているダイヤ(2014年12月19日現在)によると、東京駅~金沢駅は24往復運行されます。東京駅を発車する新幹線は午前6時台~午後9時台まで、1時間あたり1~2本(概ね30~60分間隔)の頻度で運行されます。

24往復中、10往復については停車駅を絞って速く走る「かがやき」での運行となります(途中、上野、大宮、長野、富山に停車)。このほか、概ね長野から金沢まで各駅に止まる「はくたか」(停車駅は列車毎に異なります)14往復と、富山駅~金沢駅の短い区間を走る「つるぎ」が18往復運行される予定です。

なお、従来の長野新幹線タイプの列車「あさま」も引き続き東京駅~長野駅で16往復(概ね60分間隔)運行されます。

車両について

北陸新幹線用に開発されたE7系/W7系新幹線電車で運行されます。E7系とW7系は同じ車両ですが、車両の所有する会社で区分されています(E7系はJR東日本、W7系はJR西日本)。12両編成で座席数は934席です。従来の長野新幹線のE2系は8両編成630席ですから、座席数は1.5倍増えます。通常の普通車、グリーン車のほか、よりグレードの高い座席・サービスを誇るグランクラスも連結されています。

なお、普通車を含めてすべての座席にコンセントがついてます。東海道・山陽新幹線のN700系でも普通車は窓側のみにしかないので、全席にコンセントがあるのはE7系/W7系が日本初、ということになります。

E7系/W7系は「かがやき」「はくたか」「つるぎ」のすべての列車に使用される予定のほか、「あさま」の一部でも使用予定です。もし長野に行くときでもこの新型車両に乗りたい場合は列車名を目安にすればよいでしょう。

座席比較表
普通車 グリーン車 グランクラス
コンセント あり あり あり
前後座席の間隔 1,040
mm
1,160
mm
1,300
mm
車内サービス 車内販売(有料) ドリンク・おしぼりのサービス ドリンク(アルコールを含めて飲み放題)・軽食のサービス
東京~金沢の運賃+料金 ¥14,120
※通常期の指定席
¥18,750
※通年同額
¥26,970
※通年同額
※一部の列車ではサービスの提供を中止している場合もあります

計画から開業まで

北陸新幹線は今から45年前の1970年(昭和45年)に制定された全国新幹線整備法という法律で計画されました。設計などは開始されたものの、オイルショックやJRの前身である国鉄の採算が悪化したことで、なかなか工事が進みませんでした。

昭和末期から順次本格的な工事が再開し、長野オリンピックが1998年に開催されることが決まったので、北陸新幹線として計画された区間のうち、高崎駅~長野駅が1997年に開業しました。このとき、路線名の制定で「北陸新幹線」か「長野新幹線」かで議論となりましたが、「今は長野までだけどこれは暫定なのでいずれ北陸まで行きますよ」という意味をこめて「長野行新幹線」という名称でスタートしています。

北陸新幹線のこれから

北陸新幹線はもともと東京~大阪(長野・富山・石川経由)として計画されています。2025年頃にかけて福井県の敦賀まで延伸する予定です(金沢駅~福井駅は開業の前倒しも検討されているようです)。敦賀から先は現在路線の選定中で、いつ開業するかは決まっていません。そのため、大阪方面から乗り入れる特急列車用に、在来線と新幹線のどちらの線路の幅でも走行可能な「フリーゲージトレイン」という仕組みを研究開発中です。

列車名について

今回登場する「かがやき」「はくたか」「つるぎ」。実は過去にもこの名称を使用した列車がありました。しかもすべて北陸地方を走っていた経験があります。

【かがやき】

1997年まで新潟県の長岡駅から金沢駅の間で運行。長岡駅で上越新幹線から接続する特急列車の名称として使用されていました。由来は定かではありませんが、金沢の街のイメージをしたものと思われます。

【はくたか】

新幹線が開通する前日の2015年3月13日まで在来線の特急として使用中。新潟県の越後湯沢駅から北越急行を経由して金沢駅まで運行しています。上越新幹線が開業する前は上野駅から金沢駅を結ぶ特急として使われていたこともあります。新幹線の開業により、在来線から新幹線に昇格します(在来線の特急は新幹線に役割を譲るので廃止となります)。

由来は立山に伝わる逸話の白鷹伝説から採用したそうです。

【つるぎ】

1996年まで大阪駅と新潟駅を結ぶ寝台特急として使用していました。並走する高速バスなどのライバルに押されて廃止となりましたが、富山~金沢の短区間ではありますが、新幹線として復活することになりました。

立山連峰の剱岳が名前の由来になっています。

電気について

日本の商用電源は、大まかに東日本が50Hz、西日本が60Hzと異なります。北陸地方は新潟県と富山県で周波数が変わります。北陸新幹線の車両はどちらの電源にも対応しなければなりません。すでに長野新幹線は軽井沢駅~小諸駅の間で周波数が異なるため、これに対応したE2系という車両を使用しています。

今回開業する区間では、長野県内は60Hzですが、新潟県の一部、糸魚川付近では電力会社の都合で東日本の50Hzに、富山県に入るところで再び60Hzに・・・とめまぐるしく変わります。日本を東西をまたぐ路線にとって避けられない宿命ともいえます。

ちなみに、東海道新幹線は?というと、実は全線60Hzとして西日本側にあわせています。神奈川県や東京都内には東海道新幹線の60Hzに変換するための変電所まで用意されています。

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